約20年間、gooブログで記事を書いてきましたが、
gooブログのサービス終了によって、
2025年4月、こちらへ引越してきました。
gooブログでのデータはすべて移行できました。
カテゴリー欄を見て頂けると嬉しいです。
詩人で山のエッセイを多く書いた、
尾崎喜八(1892~1974)の著書に、
『山の絵本』(岩波文庫)というのがあります。
この本の巻末に、私の好きな、
「一日の王」という文章が収められていて、
ブログ名は、このタイトルを借りました。
「一日の王」という言葉は、元は、フランスの詩人
ジョルジュ・シェーヌヴィエールの詩集の
「一日の王の物語」からきているようです。
山に登るだけで、誰もが「一日の王」になれる……
山が好きな人には、
実感として理解して頂けると思います。
「一日の王」が手にするのは、お金や物ではない。
私有化できるものでもない。
だが、それら物質よりも、豪華で贅沢なものです。
美しい風景を眺め、可愛い花を見る。(視覚)
美味しい空気を吸い、岩清水を飲む。(味覚)
心地よい鳥の声、小川のせせらぎの音。(聴覚)
香しい花の匂いや森の匂い。(嗅覚)
土を踏む感触、木や岩の手触り。(触覚)
五感すべてで感じる幸福。
黄金のような時間。
これこそが、
「一日の王」が得る宝であり、富だと思います。
「かくて貧しい彼といえども、価なき思い出の無数の宝に富まされながら、また今日も、一日の王たることができたあろう。」
尾崎喜八の「一日の王」はこの文章で締めくくられています。
機会があったら、ぜひ原文も読んでみて下さい。
と、難しいことを申しましたが、
要するに、「山登りは楽しい」ということです。
登山と同様、映画鑑賞や、読書も至福の時間。
「一日の王」になれる貴重なひととき。
このブログは、いわば、至福の時間の記録です。
シンプルで、地味ぃ~なブログですが、
時々でイイですから、遊びにきて下さいね。