
今日、
東京に住んでいる次女が、
友人の結婚式出席のため、
子供を連れて佐賀に帰って来ることになっている。
通常、私は、土曜日は仕事をしているのだが、
佐賀空港まで迎えに行かなければならないので、
今日は休みを取った。
午後の便での到着予定なので、
午前中は山へ行くことにした。
この時期、
黒髪山系には、
ごく稀にしか見ることができない花がいくつか咲いている。
それを見に行くことにしよう。
まずは黒髪山系の盟主・青螺山に御挨拶。

森のなかに入って行く。

低山ではあるが、深山の趣がある。

沢の水は澄み、

ハヤが棲みついていた。

さらに森に分け入る。

森のなかにいると、本当に心が安らぐ。

森を彷徨っていると、
岩に鎮座した樹木に出会った。


圧倒的な存在感があった。

黒髪山系には、このように岩に根を張った木々が多い。

岩を掴む手のようにも見える。

斜面を登りつめ、

岩場に出ると、
トベラがたくさん咲いていた。

花は良い香りがした。

ヤマツツジもたくさん咲いていた。

色鮮やかな赤、
目に眩しいほどに……

おっ、咲いてる!
分類的には樹木(マメ科)。
岩場に生える30~50cmの落葉低木。

国内では、
この黒髪山系と、
長崎県と大分県のごく一部でしか見ることのできない花。

この花の場所は、誰かに教えてもらったわけではなく、
数年前、私自身が自分で見つけた。

見つけたときは、本当に嬉しかった。

下から見ても、得も言われぬ美しさ。

この花の咲いている場所からそう遠くない所で、
黒髪山系でしか見ることのできないあの花も咲いていた。

今年も逢うことができた。
嬉しい。

短い時間であったが、
誰もいない静かな場所で、
濃密なひとときを過ごすことができた。
感謝。
午後、佐賀空港へ、次女と孫娘を迎えに行った。
半年ぶりに会う2歳の孫娘は、
母親の陰に隠れて恥ずかしそうにしていた。
「ほら、ジイジだよ」
と母親に促されると、
「ジイジ」と声に出して、ニコッと笑った。