
最近、よく聴いているCDがある。
それは、ジャズ・シンガー新倉美子の「ALL of ME」。
1989年に録音されたアルバムで、以下のような曲が収録されている。

【収録曲】
1.All of Me/オール・オブ・ミー
2.He's Funny That Way/ヒーズ・ファニー・ザット・ウェイ
3.On the Sunny Side of the Street/明るい表通りで
4.As Time Goes By/時のたつまま
5.Tea for Two/二人でお茶を
6.September in the Rain/九月の雨
7.You Belong to Me/ユー・ビロング・トゥー・ミー
8.I Can't Give You Anything but Love/棒げるは愛のみ~黄金の雨
9.It's Been a Long, Long Time/久しぶりね
10.I'm Gonna Sit Right Down and Write Myself a Letter/手紙でも書こう
11.My Funny Valentine/マイ・ファニー・ヴァレンタイン
Bass:青木喬嗣
Drums:バイソン片山
Lead Vocals:新倉美子
Piano:秋満義孝
Trumpet:Bill Berry
Vocals:沢田靖司

新倉美子と言っても、ほとんどの人が知らないのではないだろうか?
ジャズ・シンガーとしても、女優としても、
1951年から1956年ほどの短い期間しか活動しておらず、
「幻のジャズ・シンガー」、「幻の女優」と言ってもいい存在だからだ。

簡単にプロフィールを紹介しておく。
【新倉美子】(しんくら・よしこ)
1933年10月31日、俳優・辰巳柳太郎の長女として大阪府に生まれる。
ジャズ・シンガー、女優、画廊経営者。
本名、池田美子。
青山学院高等部を経て日本ジャズ学校に学ぶ。
1951年、NHKの「真昼の音楽」で歌手デビュー。
女優としては、
1953年、『薔薇と拳銃』『青春ジャズ娘』『アチャコ青春手帳第四話 めでたく結婚の巻』『明日はどっちだ』
1954年、『娘十六ジャズ祭り』『娘ごゝろは恥づかしうれし』『重盛君上京す』『君ゆえに』『ジャズ・オン・パレード1954年 東京シンデレラ娘』
1955年、『忍術児雷也』『逆襲大蛇丸』『森繁の新入社員』『森繁のやりくり社員』
1956年、『極楽剣法 前篇 地獄剣の挑戦』『極楽剣法 後篇 月明の決戦』『快傑耶茶坊 前篇 流血島の鬼』『快傑耶茶坊 後篇 絶海の死闘』
など、多くの映画に出演している。
1957年、結婚により引退。
1973年、東京青山に画廊「ギャルリー・しんくら」を開業。
2019年に亡くなったとされているが、真偽不明。

出演した映画の中でも歌っており、
新倉美子の歌声と美貌を同時に楽しめる。
(映画『青春ジャズ娘』より「ドミノ」↓)
(映画『青春ジャズ娘』より「マイアミビーチルンバ マンボNO.5」↓)
2005年には「青春ジャズ娘」というアルバムが発売されている。
前半が、歌手活動スタート当時の流行曲をカヴァーしたSP音源、
後半は、1989年に録音されたアルバム「ALL of ME」からの抜粋。
少女期と成熟期の両方が楽しめる作りになっていている。
【収録曲】
1.ヴァイア・コン・ディオス
2.可愛いルアナ娘(パラマウント映画「地上最大のショウ」主題歌)
3.九月の雨
4.歌えば楽し(パラマウント映画「地上最大のショウ」主題歌)
5.メニイ・タイム
6.キッス
7.君待つワルツ
8.ヴァイア・コン・ディオス
9.オール・オブ・ミー
10.ヒーズ・ファニー・ザット・ウェイ
11.明るい表通りで
12.時のたつまま
13.二人でお茶を
14.お久しぶりね
15.手紙でも書こう
16.マイ・ファニー・バレンタイン
CDの「ALL of ME」も「青春ジャズ娘」も、出演映画のDVDも、
現在は販売が終了しているため、
メルカリやヤフオクなどでは高値で取引されているようである。
今はまだ「幻のジャズ・シンガー」であり、「幻の女優」だが、
新倉美子の認知度がもっと高まれば、いずれ再発売されることだろう。
「幻」のままにしておくのは、いかにも勿体ない。
